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2010年12月14日 (火)

つかこうへい劇団「往きて還らず」舞台化によせて

Yukite

つかさんはやはり天才だ。

自慢じゃないが、私の官能小説を映画化したいという話は数多い。
私が描く官能小説作品の中から考えれば
この「往きて還らず」はいわば異端である。

更に戦争を描く小説としても、
神と崇められた特攻隊とその女の性の話なのだから
これまた異端である。

これに眼をつけられたつかさんはやはり凄い。

常に時代に一石を投じてきたつかさんに見初められ、
私は俄然自信がついた。

つかさんからこのオファーをいただいた時私は病室にいた。
丁度がんの告知を受けてその治療のため入院していたのだ。
精神的にも参っていたのだが、
舞台化の話を聞き、彼のチャレンジ精神と勇気に
彼よりもひと回り以上も年長の私は大いに励まされたのだ。

といっても残念ながらつかさんに会うことは叶わなかった。
彼も同じ時期にがんを患いあまりにも早く逝ってしまった。

一度話をしたかった。
彼の演出する舞台を観てみたかった。

彼がいなければ当然、舞台化は消滅するだろう。
そう思って私は諦めていたのだが、
劇団員は師匠の言いつけを守って舞台化に漕ぎ着けてくれた。

その師弟愛というのか、情熱というのか、
私は実に感動している。

小説に登場する特攻隊員が
命を懸けて惚れた女を次の世代に託して飛び立ったように、
つかさんが芝居の魂を劇団員たちに残して
颯爽と飛び立ったように思えてくるのだ。

多くの方に、つかさんの魂と劇団員たちの情熱を、
そして生きるということを、
この舞台を通して感じて欲しいと願っている。

北区つかこうへい劇団「往きて還らず」

2010年12月16日~12月19日
北区滝野川会館 大ホール
 詳細はこちら

原作本「往きて還らず 」新潮社刊

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コメント

ブログで、先生の文章を引用させていただきました。

投稿: 坂口厚志 | 2010年12月14日 (火) 20時43分

想いの熱というものは、伝わってゆくものなのですね。

投稿: さちこ | 2010年12月15日 (水) 12時32分

舞台化、おめでとうございます。
つかこうへい氏が、このことを一番 心待ちにされていたでしょうね。

『いつかこうへいなよのなかを・・・』と言う思いからつけられた名前、”つかこうへい”。素敵な方でしたよね。

投稿: hachifuku | 2010年12月17日 (金) 01時09分

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